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石工の技
ESSAY
早朝の石切場を訪れると、石工たちはすでに石の声を聴いていた。ノミを当てる前に石の目——結晶の並びを見極める。その目は、何十年もの経験でしか養われない。
「石は割るのではなく、開くのです」と、ある年配の石工は語った。力任せに割るのではなく、石が本来持つ割れやすい方向に沿って、静かに開いていく。その技術は、まさに対話に近い。
私たちが手がける建築や庭園の石組みは、こうした職人の技があってこそ成り立っています。効率だけを追い求めるのではなく、石と向き合う時間そのものを大切にしていきたいと考えています。

